純喫茶 京都 静香

こんにちは。【タオルはまかせたろ.com】タオルソムリエの寺田です。

昭和12年創業。いわゆる純喫茶である。


レトロなベロアの椅子に座り甘いシロップのかかったホットケーキ。口に広がる何処と無く懐かしい味は母に連れられデパートの屋上へと遊びに行った記憶へいざなう。
最初からミルクの入ったコーヒーを飲みながら壁に染み付いたシミや茶褐色にくすんだカーテンが歴史を物語る。

ボケ桜が咲きそうな陽気な天候だが室内にはレトロな配管むき出しのストーブが室内を大きく陣取り暖かい。
後で知るがそれはコールマン製のストーブだったようだ。

カランコロンと玄関のドアが開くと常連のベレー帽のおじさんが入ってきた。
定位置に腰を下ろすと「いらっしゃい」と声を掛けた女性が隣に座った。
恐らくここのママなのだろうか。

そういえば喫茶のマッチにはママにソックリなイラストに店名である【静香】の文字があった。
これも後で知るがママは和美さんとおっしゃり店名の静香さんとは当時喫茶店を始めた芸妓さんの名前だとか。
なるほど舞妓団扇が店内の装飾になっている。

お客さんの健康を気遣うたわいもない日常の会話を小耳にし、
微笑ましく思いながら自分の時間を刻むことにした。

ヒタヒタに浸されたパン生地がシロップを十分に吸い尽くしているのにそれほど甘さを感じさせない。
当時から同じなのだろうか・・・。メニューに目をやるとホットケーキは300円とある。
会計時に分かったのが消費税込み価格だったから驚きだ。

ゆっくりとコーヒーを飲むと、時が速く感じる平成時間から昭和時間へタイムスリップしていく・・・。
1日が長くて退屈だと感じていたあの頃は世間でも1日が長かったのであろう。
喫茶店はその当時のままの時間を保ちながら今も私たちにくつろぐ時間の豊かさを与えてくれる。

少し歩を緩め急ぎすぎるなと語りかける。
机の手垢はいくら急いだところで綺麗な光沢に輝かない。
刻む歳月があり訪れる数知れないお客さんの息吹があるからこそできる美しさなのだと。

ごちそうさまと挨拶して外に出るとそこから平成時間に戻ってしまう。
しかし、もったいないから心はしばらく昭和時間で動いてみようと思ったそんな週末。

ありがとう・・・。

喫茶 静香
京都市上京区今出川通千本西ル南側
075-461-5323
7:00~19:00
第2・4日曜休

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