軟水と硬水の違いによるタオル作りと洗濯

こんにちは。【タオルはまかせたろ.com】タオルソムリエの寺田です。

「軟水と硬水の違いによってタオル作りは変わりますか?」

そのような質問をいただきました。

飲料や飲み水での知識は幾分お持ちの方でも
いざ、軟水と硬水の違いを答えよと言われると戸惑ってしまいますね。

炭酸カルシウムやマグネシウムが多く含まれる硬水。

硬水の文化である海外ではどのようにしてタオルを洗濯しているのであろうか・・・?

通常、洗濯の際には合成洗剤を使用しないと石鹸が溶けないため
通常の洗濯機では日本のような縦型でなくドラム式のたたき洗いが多い。

さらに海外では外に洗濯を干す習慣が無く自然乾燥を好まずドライ式乾燥機を使用する。
それはたたかれた繊維を膨らませるようにするためでもある。

一方日本はというと軟水文化であるため洗濯機も縦型でたたき洗いを
好まず丁寧にすすぎ洗っていく。脱水まで施し後は陰干しで自然乾燥が主流である。
そのために風合いもよく細番手の糸で作成した無撚糸タオルなんていう
柔らかいタオルも販売されるようになっている。

そのような洗濯事情をもつ文化になったのは硬水であるがためで
あり日本など軟水での洗濯の仕方を中心に作成されたタオルでは
すぐに傷んでしまうことが懸念される。

ところが硬水文化の海外では無撚糸などの柔らかいタオルが好まれるかというと
それは少し違ってくる。

洗濯事情と水が違うからである。

現在、わが社ではリネン会社と提携し海外向けの硬水仕様に
向けたタオル作りをしている。
温度調節機能がついた硬水文化の海外の洗濯機で
洗濯をした際に繊維の組織がつぶれないように
するにはどのような組成と綿糸が適しているかを
紡績会社と組んで実験中である。

硬水でも温度を上げた水だと洗剤が溶けやすいようにされているが
通常の家庭では柔軟剤投与が一般的であると言われている。

過度の柔軟剤投与による洗濯をするとタオルが
どうなるかはタオルメーカーも熟知していることだろう。

硬水中のカルシウム、マグネシウムは洗濯中にはほとんど
水に溶けない。
堅い物質、たとえば炭酸カルシウムなどに変化してしまい
徐々にタオルに付着する。

タオルがゴワゴワと堅くなる原因は洗濯を繰り返すことによりこの物質が
蓄積されてしまうからである。

ここで石鹸と洗剤は違いを記しておく。

石鹸と洗剤の違いは洗剤は基本石油系でできている。

合成洗剤には水中からカルシウム、マグネシウム等を
とりのぞく成分が入っている。
ゴワゴワしにくくなっているが化学薬品の洗濯に頼ることになる。
するとオーガニックタオルの存在はアウトとなる・・・。

一方、石鹸にはその成分が含まれてない。
しかし石鹸を洗濯に使うと
最初はやわらかく仕上がるように思えても何度か洗濯を繰り返すうちに、
石鹸カスが蓄積してゴワゴワしてくる。
蓄積した物質が黄ばみや異臭の原因となっていく・・・。

それを取り除くために無蛍光の合成洗剤を使って、石鹸カスを取り除く必要がでてくる。

いつまでたっても天然繊維のままでタオルは使えることはない・・・。

なんとも硬水で洗濯するのは向いていない。
タオル作りも困難を極めるのである。

しかし硬水文化の世界でも適応するタオル作りの道は楽しい。

だって、海外で活躍する日本人に向けて昔日本で使っていたタオルと一緒だと
言ってほしいではないか!

その地でノスタルジーを感じていただけるタオルが出来たら本望である。

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