こんにちは。【タオルはまかせたろ.com】タオルソムリエの寺田です。
昨年からある企業様からのご依頼でコットンUSAを使用したタオル作りに着手しています。
日本ではコットンUSAマークを使用したタオルを見かけますが日本規定は
米綿を51%越使用している認定サプライヤーである紡績社から原材料を調達して
いればタオルにマークを付けることができます。
しかし依頼企業様からの申し出はコットンUSAの綿糸で作成したタオルをアメリカに輸出販売したいと
いう申し入れでした。
アメリカへ製品となって逆輸入という形で取り扱う場合は日本の基準はもちろんのことアメリカの基準の認定も受ける必要がありアメリカのコットンUSA基準は米綿100%でなければ審査に通らないというものでした。
日本国内の企業でもこのような取り組み事例は少なく弊社も時間を要した認定計画となり想像以上の時間がかかってしまいました。
かつて米国の綿花栽培は大量の農薬と水を使用するという酷評の時代がありましたが今は世界で最もサスティナブルな繊維として科学的精密農法に変わりつつあります。
精密農法とはAIによる科学技術を駆使し土壌の変動や栄養要求量・綿花へのストレスなどを管理し、水や農薬、肥料を最適に投入する栽培方法です。
現在はその進行は進み米国では約70%の農家さんで導入されているそうです。
様々な科学的システムを導入することで化学物資の使用量が削減されていくことで地球へ優しい農法となっていることは間違いありません。
さらに今までなかなか実現しなかったトレーサビリティの確立も綿花がもつ”指紋”を利用して米綿の原産地を科学的に識別することも可能になってきています。
コットンUSA100%の綿花で製品化することでお客様に安心してタオルを活用いただける取り組みとして我が社が携われたことはありがたい経験でした。。
コロナ禍の中、4月末にアメリカの米国輸出向け2020COTTON USAマーク使用許諾契約書の許可が通りました。
ご尽力いただいた一般財団法人日本綿業振興会の皆様とタオルメーカー・紡績工場の皆様に厚く御礼申し上げます。
5月10日は日本では母の日でもありますがコットンの日でもあります。
優しい母のような存在であるコットンを見つめなおす日にしていただけるとうれしいです。